Microsoftのライセンス調査を受けた


検索するとに同じ経験をした人の記録がいくつか引っかかるので、後学のためにも先人の経験として書いておくと共に、感想を添えておく。

掲題の通りで勤務先で日本マイクロソフトより「ソフトウェア資産管理 (SAM)プログラム ライセンス調査」を依頼され回答しました。最初はメールで来たけど、胡散臭いという建前でガン無視してたら郵送で督促をいただいてしまいました。ちなみに一部では「後ろ暗いところに来るんだろ」という噂も見かけますが、ボリュームライセンス契約のある企業に対して正しく運用されてるかということで来てるんじゃないかなと想像します。さすがに内部通報でもない限りエグい展開にはならんだろ。

でまあ担当者の名前と電話番号も書いてあったので確認してみたところ、回答しないといかんと。遠回しに突撃して監査するぞとか法的措置に出るぞ的なニュアンスすらちらつかされます。民事法的には自力救済に当たりそうな気がして、むしろマイクロソフトの方が法律的にアウトなんじゃないかというツッコミもやんわりしてみたけどスルーされました。まあマイクロソフトのくせに電話応対が可能というのは褒めるべきところかもしれません。

そんなわけでやましいところは別にないので送られてきたExcelの表を埋める作業をするわけですが、これがもう面倒くさい。普段からOfficeのインストール数くらいは管理してたんですが、対象は全Microsoft製品、つまりサーバ製品はもちろんクライアントのWindowsまで数えなければなりません。クライアントOSなんてプレインストールでしか使ってないので、台数くらいは把握はしているものの、個々のバージョンとエディションなんて正確に把握してねぇっつうの。大企業でAD環境が構築されてて、パソコンも一括導入だったりOSもボリュームライセンスでやってるんなら管理も行き届きやすいけど、中小企業の場合で調達方法が必ずしも統一されてなかったりするとそうもいかんのですよ。ちょうどXPの最終棚卸しも必要だったので全部数えましたけど。
Windows7以前とOfficeのボリュームライセンス以外での取得分については、代表して10個のプロダクトキーを記載しろという要求ですが、全部じゃなくて抜粋でいいのかよとか、それなりに重要情報であるプロダクトキーを書いて送っちゃうのかよとかツッコミどころ満載です。さらにプレインストールのWindows8の場合はプロダクトキーが本体に添付されてないので、納品書の写しを送れとかそれもそれで不思議。

そんなこんなで2週間ほどかけて全社的に棚卸しをして表を埋めて提出したわけです。実のところ社内的には脱Microsoft化が進んでて、全社的にはOpenOfficeやLibreOfficeの方が比率が高いし、OSもMac率が非常に高くなりつつあるし、Windowsサーバなんて片手で数えられるくらいしかないので、楽な方と言えば楽な方だったなかなとも思いますけどね。
ところがここからがさらに長かった。提出した数値に矛盾とかMicrosoft的に気になるところが発見されると、こまごまとツッコミを喰らい回答を求められます。数値の矛盾は再確認したところカウントミスや記載ミスだったのでどちらかといえばこっちが悪いのでそれはいい。そうではない指摘は、例えばパソコンやサーバの台数に比べてWindowsやOfficeやCALの数が足りないよとか、余計なお世話だっつーの。

ヤツらの前提が「世の中のパソコンは全てWindowsであり、サーバもWindowsであり、企業ネットワークは漏れなくActive Directory環境が構築されていて、しかも全てOfficeがインストールされている」となってるんじゃないかというほど感じが悪い。
なのでMacやLinuxやOpenOfficeがいっぱいあるって言ってるのに、「WindowsやOfficeやCALが足りなくないですか?」とのたまう。それも踏まえてオーバーライセンスしないように運用はしてるけど、犯罪者扱いされてるよう。Windowsサーバなんて特殊用途にしか使ってないので、それに応じたCALしか持ってないのに、全台分ないけど大丈夫ですかじゃねえんだよ。
あとボリュームライセンスで購入してる分にはいくつ買ってるかは完全に把握されてるけど、プレインストールやパッケージ購入分に関しては自己申告ベースっていうのも調査の実効性として怪しいと思うんだけどなぁ。

そもそもXPのSP2辺りの時期以降、オンラインアクティベーションが厳しくなったので、WindowsもOfficeもオーバーライセンスするのは極めて難しくなったと思ってて、そこをツッコミ入れてみたら「それはそうだけど、お客様自身でちゃんと管理把握していただく必要があります」と仰る。

そんなやり取りを挟みながら何往復かExcel表を送り合って、開始から3ヶ月ほどでOKを頂きました。こっちから回答してMicrosoft側から返答を貰うのに3週間くらい放置プレイを食らったのもビジネスマナー的に印象悪かったですね。
さらに日経とかのどうでもいいアンケートでもクオカードとかAmazonギフト券をくれるのに、何のノベルティも無しというのがさらにモチベーションを下げます。全部終わった所でとどめを刺すように「Windows Intuneをご紹介します。有償のクラウドサービスになりますが、30日間の無料トライアルが利用可能です」じゃねーよ、バカ。それこそ調査に対するノベルティでIntune永年無料くらいしてくれてもいいんじゃないですかね?

というわけで非常に腹が立って、Microsoftに対する憎悪の念しか生まれませんでした。ちなみにやりとりはExcelでしたが、そんなものは手元に持っていないのでMac上のOpenOfficeで編集していました。こんなことに手間暇をかけるくらいだったら、それこそIntuneを無償にするとか、製品のライセンス料を下げるとかもうちょっとやりようがあるんじゃないかと思わざるを得ませんでした。いや、気持ちはわかるけどさ、もうちょっとユーザフレンドリーなやり方ってもんがあるんじゃないかと。そのためにここ10年くらいの間にそれに対する技術的な障壁は上がったというのに、自己申告での調査ってのもどうよ?
企業のシステム管理者様におかれましては、日常的にライセンスの管理をしておいた方がいいですよ、というところではあるんですが、企業規模やシステム構成や使ってるベンダーの多岐さなどによっていろいろ変わってくるので最適解がない問題ですよね。閑話休題だけど、法人におけるMicrosoftアカウントやApple IDやAdobe IDの運用はどうするべきなのかというのもよくわからないところ。あとは最近流行のBYODで個人所有端末を持ち込んでる場合はどうするべきなのかってのもありますし、この辺の問題に悩みは尽きません。

全体をやってみての疑問点はこんなところかな。
・そもそもこの調査はEULAのどの条項に基づくものなのか。あと対象企業はどうやって選んでいるのか。
・この調査要請を無視し続けた場合、どのような手続きを考えているのか。またそういう事例はあるのか。
・オーバーライセンスが発覚した場合は追加での購入などの措置が必要になるのは当然とは思うが、手続きのやり方によっては自力救済に当ってしまう懸念があるが、どう考えているのか。
・全てのコンピュータがMicrosoft製品を使っているという前提があるかのようで無礼極まりなかったのだが、担当者は世の中のシステムが多様であることを理解していないのか。
・メールでのやりとりが主だが、こちらから解答を送付した後のレスポンスが著しく遅く、一般的なビジネス慣習からかけ離れているが平均的にそうなのか。
・またビジネスマナー面でいうと、あたかもこちらが犯罪者のような扱いをされているように感じるが、そういう方針でやっているのか。
・お互いに主に人件費だが多額のコストをかけている割には実効的な効果が見えにくい。ある種の必要悪かもしれないが、もっと効率的な方法はないのか。
・例えばプロダクトキーをメールでやりとりするという方法はあまり褒められた行為ではないように感じられ、一応パスワード付きZIPにするなどの自衛をしたが、どう考えているのか。
・現在は技術的にオーバーライセンスが難しくなっているが、ここまでの厳密な、それこそExcelでの管理(笑)は必要なのか。
・結局、自己申告が主軸になっているが、そもそも実効性は十分なのか。

結構あったな、もうちょっと湧いきてそうだけど。どこに聞いてみればいいんだろ。あえてMicrosoftのTwitterに絡むというのもアリかもしれん。

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コメント

  1. uki-telcom より:

    同感です
    今年4月から受けていました。 今月終了しましたが・・・脱マイクロソフト宣言しました。  「社長がお怒り」
    問題点
    1 保有端末が全て、OS=WindowsOS officeがインストールされたとの前提で調査開始している。
    2 SAMに対応しないと法的に対処するとの非常に強制的かつ、圧迫的なMailである。
    3 他団体方の提供システム(我が社の資産で無い端末機)でもライセンス転出白というやりとりで4回もしつこく威圧的に来る>
    4 回答を送ると、受領しましたとかの連絡も無く、その後1-2週間ほど返事も何も無い。
    5 こちらの業務の状態があるにもかかわらず、提出が遅れるとすぐ疑い犯罪者のような文祖yの下には必ず法的・・捨てて訳ではありません・・・
    6 仮想化サーバのライセンスは業者委託ですので、業者から全て提出させた。それでも3-4回やり直しした。これも全てWindowsサーバOSで調査、ほとんどLinux系だといえど・・・

    おわり これだけかけて業務延滞させた最後の完了:「これで終わります」
    印鑑も無し・サインも無いMailだけ)本当にユーザーを馬鹿にしたがって。
    業者にサーバの調査にも予算はいる。
    地方行政専門電算システム管理者、は脱マイクロソフトに今後会合に参加するたびに熱弁する。マイクロソフトに関わることリスクの方が大と
    と言うことで、先月から、新型機器の端末は全て日本製品で、ジャストシステム社のofficeを購入したら、今までより、日本語変換が効率良いよと褒められた。で予算は約半額以下 
     MS社:ワード・エクセル・パワポ 約40,000円
     JUST社:ワード・エクセル・パワポ全て互換率100%マクロも可能+一太郎+花子+PDF作成ソ+フトの管理台帳システム 約18,000円
    如何でしょうか。予算削減でこの効果あります。
    SAMが無ければ、知らなかった、maid in Japanジャストシステムの互換office マクロも問題なく使えています。
    日本は日本のシステムやソフトを使う、日本の企業保護にもつながります・

    最後に、一番腹がたった、MS社の一言:
     >>強制では”泣く”任意提出です<<<
     日本人馬鹿にするな・・マイ苦労ソフト やはり人間味の無い半年間のやりとりでした。ここまで独占的企業になるとこうなるんですね。officeが無いと企業は潰れると自信を持って売ってやるから使え・・・確かにライセンス管理は絶対必要は認識するがその方法と威圧的ユーザ無視の調査が問題と言っている。

  2. 7C より:

    ボリュームライセンスならば、オーバーライセンスできる場合があるんです。本当は、MS社サポート窓口の人件費削減で、手抜きチェックなだけですがね。w

    ライセンス数のチェックは、ネット越しに、インストールしたときにプラスカウントして、アンインストールした場合にマイナスカウントすればいいだけですけど、PCが壊れていたり、ネットが使えないとか、そんなときは、窓口で電話対応しないと駄目でしょ。

    だけどMSはそんなことに金掛けたくないから、ユーザーのコスト(人、時間)を使ってカウントする、と。

    めでたしめでたし。w

    ふっざけんな、くっそマイクロソフトw