若者の投票率が低いという話

参院選を明日に控えて、若者の投票率が低いという話をニュースなどで見かけます。60代以上に比べて半分以下とか。街頭インタビューで理由として語られるのは「自分が投票したからって変わらない」「誰に入れればいいのかわからない」「面倒くさい」とかそんな。投票率の低さもその言い訳も少なくともここ10年くらいは変わってないんじゃないかなぁと思います。

なんで投票率が低いのか、若い人が投票に行かないのかっていう理由を考えてみた時、ひとえに教育の問題なのではないかと思い至りました。それも学校教育と家庭教育の両面で。
学校教育の方は「若者の社会科学離れ」があるのではないかと思います。中学高校の日本史の授業で必ず大正デモクラシーとか自由民権運動とかを習うわけですが、その歴史的意義、先人たちがいかにして「投票権」を獲得してきたのかということが本質的に学ばれていないような気がしてなりません。あるいは公民や政治経済の授業でこの国の仕組み、議会民主制とか三権分立とかそういうことを習うわけですが、その形式的な意義も本質的な意義も理解されてないんじゃないかという懸念があります。
これって社会科系の科目が受験において暗記科目だとされてる弊害じゃないかとも思うんですよね。上っ面の事象と固有名詞だけ覚えておけばどうにかなるので、本質や意義が理解されてないんじゃないかという。
「若者の数学離れ」「若者の理科離れ」が叫ばれて久しいですが、「若者の社会科離れ」もだいぶ進んじゃってるんじゃないかな。ていうか「若者の勉強離れ」なんじゃねぇか。

それから少し派生した家庭教育の話。「選挙の日は家族で外食」っていう話はモーニング娘。の「ザ☆ピ~ス!」であり、確かあさのますみさんのエッセイでも似たような話があったと思います。これって子供への社会教育として非常に有意義なのではないかと思います。たとえ幼心に大してであっても「選挙って何か特別な日なんだ」ということが刷り込まれるのって、大人になっても影響すると思うんですよね。逆説的にはこの風潮が広まれば20代はちょっと怪しいかもしれないけど、少なくとも子育て世代の投票率は上がるんじゃないかな。さらには20年ぐらい経ってその子供が大きくなったとしても、連綿と続く風習として残ってればそれなりに投票率に影響するんじゃないでしょうか。そういうところから選挙に対するイメージ作りって始まるのではないかと思います。

あ、あと若い人が選挙に行かない言い訳としてたまに聞くのが「住民票を実家に置いたまま」というのがありますが、皆さんこれはれっきとした違法行為ですよ。法律上は最高で5万円の科料がかされます。やらかしてる人がよくいるんですが、何かメリットがあるんですかね? 車を買おうとした時に車庫飛ばしができるくらいしか思いつかないけど、それはそれで違法行為だし。あと「若者のクルマ離れ」だからメリットとも思えないし。むしろ役所関連の手続きで実家に行かないといけなくなる可能性が高くなるとか、住民税を居住地に払わないので精神的に損をしてる感が強いと思うんだけどなぁ。

そんなわけで、皆さん明日は選挙に行きましょう。ついでに外食でもしてくればいいんじゃないかな。

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