やや旧聞に属するが定期的に親指シフトを礼賛する記事というのを見かける。今になっても親指シフト信者が定期的に生み出されるのは、初出からはだいぶ時間が経っているようだが、勝間和代の功罪なんだろうな。
こういう勝間和代への信奉のあまり、無条件に親指シフトの優位性を信じて疑わない記事を見ると、この人の判断基準は大丈夫かと心配したくなってくる。キー入力の速いので、無駄に記事が長くなってるしね。
先に結論を書くと、どんな方式でもメリットとデメリットがあるので、それを踏まえて自分に合ったものを選ぶべきです。それからタイプ速度と入力方式の関係はあくまで一要素でしかなくて、他にもキーボードの品質や姿勢や椅子の良し悪し、あるいはそもそもタッチタイプができるかどうかによるところが大きいです。親指シフトにして慣れればタイピングが速くなるとなんてことはなくて、そういう複合的な要素によって決まると思ってます。
入力方法やキー配列は何がいいかというのは、あくまでタイピング速度向上の構成要素のひとつでしかない。それなりに重要な意味は占めるけど、それが全てではないと思います。
そもそもデメリットの方が多くね?
親指シフトのデメリットはいくつかあるけど、エミュレータや専用ハードが必要なので他人のPCやネットカフェなどでは為す術もないないというのと、専用のキーボードが事実上富士通の純正しかないので著しく選択肢が狭いということ。あとはURLとかキーボードショートカットの都合上、英語配列もある程度覚えざるを得ないというところかな。
自分のPC以外を触る機会がどの程度あるかは職種やライフスタイルによるし、ましてやその状況でガチで日本語を入力するというのは少ないかもしれないけど、無視できないデメリットです。
ハードの選択肢が少ないというのは非常に大きいと思います。入力効率を追求するのにRealForceもMajestouchも選べないというのは絶望的。エミュレータなら回避できはするし、タッチタイプすれば問題ないとも言えるけど、刻印と入力結果が一致しないというのは、少なくとも俺は精神衛生上耐えられない。
あとはハード選択の話とも絡むけど、富士通のやる気がなさ過ぎて将来性が微妙というのも付け加えておけるかな。
そんなデメリットを背負ってまで親指シフトを極めることのメリットが大きいとは感じないんですけどね。それこそ椅子とか姿勢を改善した方が、よっぽど得られるものが大きいんじゃないかと。
オチ
ちなみに実家の父が親指シフト党だったりします。旧来からのOASYSユーザーで、Windowsになった時にローマ字に宗旨替えしたけど、専用キーボードの存在を知って出戻りしたという経緯。富士通も本来はこういうニーズを考えて細々と維持してるだけだと思うんだけどな。
そんな私はかな入力党。かな入力が攻守のバランス最強だと思ってます。
なおこの記事はフリック入力で書かれています。
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